本日は当院に新しく導入しました動物用の小型CT検査機器をご紹介します。
CT検査はX線検査(レントゲン検査)を繰り返し実施して連続した断面の写真を処理して体の中を立体的に映し出します。さらに画像処理することで3Dの立体写真を作ることができます。CT検査は骨などの硬い組織や肺などの胸腔内を検査することが得意ですが、脳や神経などの組織はMRI検査の方が優れています。
当院の小型CT検査機器でできることは以下になります。
・頭部撮影により中耳炎や歯周病の評価・抜歯の必要性の評価が可能
・椎間板ヘルニアなどで神経の圧迫部位の程度と場所の確認により診断と手術の指標が可能(造影CT検査)
・気管支炎や肺炎などの胸腔内疾患の評価
・骨折などの整形疾患において3D画像を用いた評価
・腫瘍の転移や浸潤などの確認
・消化管内異物の確認
当院のCT検査では小型犬・猫・ウサギ・フェレット・ハムスターが実施可能です。
以前までは2次病院をご紹介させていただき、検査結果をもとに治療を行っておりました。
CT検査機器導入後は当院で実施できる箇所は速やかに実施し、治療までの時間を大幅に短縮できます。またご紹介してのCT検査自体は高額な検査費用がかかりますが検査・治療を一元化できますのでそれに伴う費用も抑えることが可能になりました。
小型CT検査の注意点は、2つあります。
1つ目は撮影時に動いてしまうと撮影できないので不動化のための麻酔(鎮静)をかけて撮影します。性格がおとなしい子は無麻酔も可能です。
2つ目は体重制限があります。13kg以下の大きさで実施可能です。それ以上の中・大型犬、または特定部位においては検査機器を使用できませんので、ご紹介先の人用のCT検査機器で撮影をお願いしております。以前までと同じようにご紹介させていただき対応させていただきます。